2023/11/15 17:27

京都の琥珀糖屋さん「くいしんぼうギャング」です。
琥珀糖は表面は糖に覆われたシャリシャリした食感と中はは寒天のモチぷる食感が特徴的な和菓子です。この琥珀糖の不思議な食感はどのように生まれるのでしょうか。

【1】琥珀糖の作り方

用意するものは寒天、水、砂糖、着色料です。鍋に寒天、水、砂糖を入れて火にかけます。砂糖と寒天が溶け切り、糸を引くようなとろみがつくまで煮詰めます。とろみがついたら鍋を火から下ろし着色料で色付けし、寒天液を型に流し込み冷やします。寒天が固まったらちょうどいい大きさに切り出し、乾燥させれば完成です。乾燥には時間が2日〜1週間かかりますが作り方はとてもシンプルですね。

【2】琥珀糖の表面の秘密

琥珀糖は寒天を乾燥させることで表面で水分が蒸発し、砂糖の結晶化が起きることで表面のシャリシャリ食感が生まれます。そして中のモチぷる食感の秘訣は寒天です。寒天はDーガラクトース、アンドヒドロLーガラクトースという2種類の分子で構成されています。水でふやかし、火にかけて寒天を溶かす前の粉末や乾物での寒天の中はこの2種類の分子が長い鎖状になり強く絡まり合っている状態です。この寒天に水を加え、熱にかけることで寒天の中の絡まり合った2種類の長い鎖状の分子がバラバラになります。この状態をランダムコイルといいます。鎖状の分子がほどけた状態の寒天溶液を冷やし固めることで2種類の分子がペアとなり二重螺旋構造をつくります。さらに冷やし続けると二重螺旋構造がさらに複雑に絡まりあい複雑な構造を作り上げます。この複雑な二重螺旋構造による3次元の網目構造が水を抱え込むことができ、中の水が蒸発することなくモチぷる食感が保たれるのです。

【余談】砂糖の再結晶

砂糖の再結晶は琥珀糖のようにゆっくり進行するものもありますが、突然起こることもあります。たとえばシロップを作る時に砂糖と水を鍋に加えて煮詰めると、水分が飛び、糖度が高まっていきます。この糖度が高く温度も高い状態に衝撃を加えると結晶化が始まってしまいます。これは水分が蒸発し溶けきれなくなった、過飽和の砂糖の分子が不安定な状態から安定な状態を求め砂糖の核にくっつこうとし連鎖的に砂糖の分子がくっついて結晶化が進むのです。温度の急激な低下や、煮詰めている間に砂糖の分子の塊が鍋の中に入る、素早くかき混ぜることなどが衝撃となり結晶化に繋がるので注意しましょう。

まとめ

・琥珀糖の表面のシャリシャリ食感は砂糖の結晶化によるものだった
・琥珀糖の中身のモチぷる食感は寒天の構造変化による水を抱えこむ性質によるものだった

琥珀糖は砂糖と寒天の性質をとてもうまく利用したお菓子ということがわかりましたね。
ぜひあなたも琥珀糖を作ってみましょう!

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